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Talking
テニスと政治:今年のウィンブルドン反省会【前篇】
今年のウィンブルドンが閉幕してから一か月。コロナ禍とウクライナ戦争がともに終わりを見せない世界で、ウィンブルドンはどのように開かれたのだろうか? テニス好きの二人が語る今年のウィンブルドン男子シングルスの反省会。前編。 -
Talking
「戦争と記憶」論・断章(3)
ウクライナ戦争と第二次世界大戦、そしてイラク戦争。戦争の記憶をたどりながら、戦争とは何か、反戦とは何かを考える断片的評論。戦争が身にまとう幻想と現実を切り分け、いまは歴史的ないし地理的に遠くにみえる戦火に備えるために必要な精神を探る。8月15日を「記念」する第三篇。※断章なので続編ではありません。 -
Talking
危機へのワクチン、あるいは決断をめぐる密室実験
あなたは、気づくと見知らぬ乗用車のなかにいる――そうして始まる密室実験から解き明かされていくのは、〈危機〉というものそれ自体の構造である。危機はどのようにして私たちを捉えるのか? 危機によって阻害されることをいかにして防ぐことができるのか? あらかじめ危機に備えておくために必要なものを考える反政治的エッセイ。 -
Walking
オヤジ点描
街中、競馬場、電車のなか…。「オヤジ」を愛して止まない筆者が、街のそこかしこで出会った「オヤジ」たちとの間に流れる、ちょっとした、しかし忘れがたい時間を回想する。禁断のオヤジ・エスノグラフィ! -
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写真集紹介:奥山由之『Los Angeles / San Francisco』
夏が来ると、旅に出たくなる。旅先での新たな発見は、これまでの自分を僅かばかり変化させる。夏は刺激を求める季節なのだ。コロナ禍で旅行業界ではオンラインツアーなるものが活況を呈したが、自宅に居ながら経験できる旅といえば、写真集の右に出るものはない。 -
Walking
都下自伝(3):【八王子】前編
東京都下=多摩エリアの郊外的な都市生活を、ある男性の人生に沿って描き出す。この都市論は、町田の団地から駅前の市街地、八王子の住宅街や多摩センター・立川といった南多摩エリアを中心に、やがて都心へと展開されていくだろう。 -
Walking
鹿児島市街地論:都市に走る視線を歩く
日本列島の南方にある少し変わった都市・鹿児島市街地。鹿児島出身の筆者は、幼い頃から見慣れた鹿児島市街地の空間を「視線」や「まなざし」という言葉を手に、あらためて考えようとする。その思考は、薩摩が歩いてきた近代史を逆向きに歩きなおす試みへと接近していく。 -
Walking
過去と歩く:ウェブ地図探訪(川崎・夜光)
街を歩く時に多くの情報を与えてくれる地図。本記事ではそうした地図の中でも、利用者の視点を過去へと向けさせる二つのウェブ地図を、事例を交えつつ紹介。単なる現在地の確認や店のチェックに留まらない、街歩きをより楽しむための地図との付き合い方を考える。 -
Talking
生を照らし出すカンボジア
筆者はこれまでに滞在してきたカンボジアで、そこでの人々の暮らしのみならず、この世界の様々な事柄についての思考を巡らせてきた。その地点から、筆者は自らの生へと眼を向け始める。生い立ちを時系列的に記す方法では見出せない自伝的経験のある側面がそこに現れる。 -
Talking
アンチ・デモクラシー・デモテープ Vol.2
豚骨スープときいて白湯を口にしたような肩透かし感を、民主主義という言葉に抱くようになった昨今。皮肉な気持ちは、もはや紙とペンに向かうしかない。そうして民主主義を挑発するかのように書き連ねられていった膨大な断章群から、ほんの一部を選んであらたに並びなおしたものを、「デモテープ」というタイトルでここに公開!