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エロスとタナトスの密約
エロス(性愛)とタナトス(死)、この両極は、どのようにして結びついているのか? 歴史的な絵画作品を取りあげる本記事は、この問いとともに、モロー、クリムト、カラヴァッジョという三人の偉大な画家のあいだを渡り歩く。セックスと死がイメージのなかで極限的に近づく瞬間を論じつつ、絵画鑑賞の楽しみを伝える文化評論! -
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カンブリア紀の海から
奇天烈な姿で人々を魅了し続けるカンブリア紀の生物たち。本記事前半では、カンブリアの海に生きた生物の姿をほんの少しだけ紹介。また後半では、彼らをめぐる科学者たちの議論を検討しながら、私たち一人一人の存在の意味にまで考えを巡らせる。カンブリアの海から「多様性」を考え、そこから独特の歴史哲学へと思索を伸ばす奇抜な考察。 -
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〈老い〉が勝ち取られる:クリント・イーストウッドの時代
クリント・イーストウッドの新作『クライマッチョ』が公開された。この高齢の映画スターにして名監督の作品を観ようと映画館に駆けつけた筆者は、〈老い〉についての思考をめぐらせる。現代において〈老い〉は、何を意味し得るのか? 新作は、〈老い〉をいかに描き出しているのか? イーストウッドのキャリアとあわせて、〈老い〉を考える。 -
Talking
上野アシッド・アタック
ある日、喫煙所で立ち聞きした衝撃の事件。そこから筆者は、いくつかのドラマ作品や出来事に思いを巡らせる。都市の日常に秘かに染み渡る暴力の影。遍在するアシッドが消えない傷を残していく。都市に現れつつある新たな暴力の形態について報告する走り書き的エッセイ。 -
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天使は三度描かれる
危機の時代を生きた思想家ヴァルター・ベンヤミン。彼の伝記、『ベンヤミンの生涯』(野村修著)を取り上げる本記事は、ある一人の男の生についてまわった天使に目を向けることを促す。危機が深まる時代にどのような生き方がありえるかを考えるための、最良の機会がそこにあるからだ。 -
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写真集紹介:Amani Willett『A Parallel Road』
アメリカンドリームの体現として、人びとを魅了してきた「ロードトリップ」。だが、移動の自由を獲得した先に待っていたのは、人種間による全く異なる経験だった。今なお続く黒人への構造的暴力を「アートの語法を利用して」問う一冊を目の前に、ドキュメンタリーの可能性を考える。 -
Talking
猫に逢はば猫に従え
田舎にある実家で2匹の猫を飼っている筆者が、猫との生活のなかで考えたことを語っていく。人間は、ほかの動物たちとどのような関係を結びうるのか? 猫の生活が僕らに示唆するものとは何なのか? 猫こそが持つ批評の眼から、人間存在を見る試み。 -
Walking
美酒爛漫 北区赤羽
「さて、金曜日だ。どこで飲もうか?」――そうしてあるときに、東京・北区のディープ・スポット、赤羽を訪れた筆者。某有名漫画そのままの世界に入り込み、そこで感じた愉悦と戸惑いをそのまま描く都市エスノグラフィ。 -
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波間の記憶:『苦海浄土』を読む(5)
「人類初の産業公害」と呼ばれることもある水俣病。そこには、趨勢ないし力としての近代が問題の根源として伏在していた。チッソは、近代史においていかなる位置を持つのか? 私たちは、いかにして〈近代の夢〉へと抵抗することができるのか? 石牟礼道子の作品から〈覚醒〉の方途を考える、短期集中連載の最終回。 -
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波間の記憶:『苦海浄土』を読む(4)
「人類初の産業公害」と呼ばれることもある水俣病。それを描いた『苦海浄土』の方法は、石牟礼道子自身の性質とどのように関わるのだろうか? しばしば幻想的とされる石牟礼の水俣をめぐる文学は、いかに現実と結びつくのだろうか? 現実と幻想という大きな二元論を架橋する石牟礼の表現の根にある〈なにか〉に迫る、短期集中連載の第4回。
